車の電装DIYでは、配線を触る前に「どの線が電源か?」を正確に見分けることがとても重要です。
誤って常時電源に接続してしまうと、バッテリー上がりやヒューズ切れの原因になることも。
今回は、テスター(マルチメーター)の基本的な使い方と、ACC電源・イルミ電源・常時電源の見分け方を解説します。
🔧 テスターの種類と選び方
テスターには大きく分けて以下の2種類があります。
| 種類 | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| アナログテスター | 針で電圧を読むタイプ。動作が直感的 | 電源確認に慣れた人向け |
| デジタルテスター | 数値で電圧を表示。正確で初心者向き | DIY整備や配線確認 |
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📘 テスターの基本的な使い方
① 電圧を測定する準備
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テスターのダイヤルを「DCV(直流電圧)」に合わせる
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車は12Vバッテリーなので、「20V」レンジを選ぶのが一般的
② プローブを接続
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赤(+):調べたい電線
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黒(-):車体の金属部分(ボディアース)
③ 電圧を確認
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12V前後:電源あり
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0V:電源なし、またはアース線
⚙️ 電源の種類と見分け方
🔸 常時電源
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エンジンOFFでも12Vを示す
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ナビや時計、ドライブレコーダーの記録保持に使われる
📍例:バッテリー端子、ヒューズボックスの「BAT」マーク
🔸 ACC電源
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イグニッションONで12Vになる
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エンジン停止で0Vに戻る
📍例:シガーソケット、オーディオ裏
🔸 イルミ電源
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スモールライトON時に12V
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夜だけ点灯する照明連動の電源
📍例:メーター照明やスイッチバックライト
🔸 アース(マイナス線)
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どの状態でも0V
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車体金属部分と導通あり
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⚠️ よくある間違い
| 失敗例 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 常時電源に配線してバッテリー上がり | ACCと見分けがついていない | エンジンOFF時の電圧も確認 |
| アースを樹脂部分に取る | 導通していない | ボディ金属面に固定 |
| 配線をテープで巻いただけ | 接触不良・ショート | ギボシ端子やカプラーを使用 |
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🔋 テスターを使った安全チェック手順
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ヒューズを確認(通電しているか)
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電圧を測る(12V前後ならOK)
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アースを確認(0Vで導通があるか)
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点灯・動作テストを実施
テスターを使えば、配線のトラブル原因を的確に特定できます。
✅ まとめ:DIYの基本は「テスターで確認」
電装DIYでのトラブルの多くは、「どの線が何の電源か分からない」ことが原因です。
テスターを使いこなせば、配線のミスを防ぎ、安全にカスタムできます。
焦らず1本ずつ確認して、確実な通電チェックを習慣にしましょう!

