電動ファンが止まらず常時回りっぱなしになる主な原因を解説。冷却水温センサーやリレー故障、エアコンの作動条件など、DIYで確認できるチェックポイントを分かりやすく紹介します。
電動ファンがなぜ回るのか?基本仕組み
車のラジエーターには「電動ファン(冷却ファン)」が付いており、
エンジン冷却水の温度が上がりすぎないよう風を当てて冷やす役割があります。
電動ファンが回るタイミング
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エンジン冷却水の温度が一定以上になったとき
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エアコン作動時(コンプレッサー負荷に応じて回る)
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冷却ラインの圧力が高いとき
つまり常時回りっぱなし=正常ではない可能性が高い状態 です。
電動ファンが止まらない原因トップ5
① 水温センサー(ECTセンサー)の故障
最も多い原因が冷却水温度センサーの故障。
センサーが壊れると何が起きる?
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エンジンコンピューターが「水温が高い」と誤認
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安全のためファンを全開で回し続ける
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アイドリングが不安定になったり燃費悪化も起きる
DIYでの判断は難しいため、OBD2スキャナーで「水温が異常に高い/低い」表示があればほぼ確定です。
② 電動ファンリレーの固着・故障
リレーが固着すると ファンへ電気が流れっぱなし になります。
よくある症状
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イグニッションOFFでもファンが止まらない
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コトッというリレー作動音が聞こえない
リレーはDIY交換が比較的簡単で、数千円で直せる場合が多いです。
③ エアコンの作動条件によるもの(正常パターン)
電動ファンはエアコンのコンプレッサー作動に合わせて回ります。
常時回っている場合でも正常なケース
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A/Cボタンオンになっている
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車内が暑く、コンプレッサー負荷が高い
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外気温が高い/湿度が高い
冬場でも除湿(デフロスト)を使うと回り続けることがあります。
→ A/Cオフにしてファンが止まるなら故障ではない可能性が高い
内部リンク案:
「エアコンONでアイドリングが不安定になる原因」記事
④ ラジエーターの詰まり・冷却効果低下
冷却性能が落ちると水温が高い状態が続き、ファンが全開になります。
原因
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ラジエーター内部のスケール詰まり
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走行中の虫・ゴミで外側が詰まっている
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冷却水交換を長期間していない
放っておくとオーバーヒートにつながるため早めの点検が必要です。
内部リンク案:
「渋滞中のオーバーヒート対策」記事
⑤ コンピューター(ECU)の制御異常
ECUが誤ったデータを処理すると、
安全のためファンを常時最大で回すことがあります。
よくある原因
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ECU内部の故障
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誤学習
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アース不良や電圧低下(弱いバッテリー)
バッテリーが弱いと制御が狂うことがあるため、
「最近エンジンのかかりが悪い」という症状があるならここも疑いポイントです。
【自分でできる】電動ファンのチェック方法
1. A/Cをオフにして止まるか確認する
まず最初に確認すべきはこれ。
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A/CボタンOFF → ファンが止まる
→ 正常な作動。故障の可能性低い -
それでも回り続ける
→ センサー or リレー不良の可能性大
2. 冷却水量をチェック
冷却水が減っているとオーバーヒート気味になりファンが回り続けます。
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リザーバータンクの「LOW以下」なら補充必須
(※原因不明の減少は漏れの可能性あり)
内部リンク案:
「送風は出るけど冷たい風が出ない時の診断法」
3. OBD2で水温を確認
通常の水温は 85〜95℃前後。
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いきなり110℃など高い → オーバーヒート気味
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30〜40℃と異常に低い → センサー故障の可能性大
4. リレーの場所を確認し、交換できる場合は交換
ヒューズボックス内にあることが多く、
同じ種類のリレーと入れ替えてもテスト可能です。
放置するとどうなる?
電動ファンが常時回り続ける状態を放置すると…
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燃費悪化
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バッテリー消耗
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ファンモーター焼き付き
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最悪オーバーヒート
特にファンモーターは焼き付くと高額修理のため、
「ちょっとおかしい」と感じたら早めに点検が安心です。
まとめ:電動ファンが回りっぱなしは“異常のサイン”のことが多い
電動ファンが常時回り続ける主な原因
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水温センサー故障
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ファンリレーの固着
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エアコン作動による正常動作
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ラジエーター詰まり
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ECU制御異常
まずは A/Cを切る・水温を確認する・OBD2でチェックする の3つから始めれば状況が絞れます。
おススメ
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