車を持ち上げるときに「なんとなくこのへんかな?」でジャッキを当てるのは非常に危険です。
間違った場所をジャッキアップすると、車にも人にも大きなダメージが出る可能性があります。
ここでは、実際に起こるトラブルと理由をわかりやすくまとめます。
🔥 ジャッキアップポイントを間違えると起こること
① サイドシル(車体の縁)が潰れる
ジャッキをかけやすい位置ではあるけど、補強のない薄い鉄板部分に当ててしまうと…
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金属が“ぐにゃっ”と変形
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見た目が悪くなる
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サビの原因になる
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修復費用が高くつく
特に軽自動車やミニバンは薄いので変形しやすい。
② フロア(床)が凹む
ジャッキの皿がフロアに食い込み、
床がボコッと凹むトラブルが起きることも。
フロアは見えにくいので気づきにくいけど、
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走行時の異音
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車体バランスの崩れ
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下取り価格の低下
につながることがある。
③ サスペンションやロアアームを破損
ロアアームやサスの付け根は
「ジャッキをかけてはいけない場所」。
ここにジャッキを入れると、
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ブッシュがちぎれる
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曲がる
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アームが変形する
という致命的なトラブルにつながる。
ディーラー修理なら 2〜10万円 コースになることも。
④ ブレーキラインをつぶす/折る
細い金属パイプ(ブレーキホースではなく金属配管)にジャッキを当てると…
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配管がつぶれる
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クラック(亀裂)が入る
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ブレーキフルードが漏れる
最悪 ブレーキが効かなくなる 可能性もある超危険ポイント。
⑤ マフラーやエキパイを変形させる
下から見えるからといって、
マフラー付近にかけると簡単に潰れる。
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排気漏れ
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ビビり音
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振動が増える
につながる。
⑥ ジャッキが滑って車が落ちる
間違った場所は「平らではない」ので、
ジャッキが安定せずズレる。
結果…
❌ 車が落ちる → 人が下敷きになる
(DIY整備で最も危険)
毎年事故が起きているポイント。
🔧 なぜ指定のポイントで上げなければならないのか?
車には 「荷重を受け止めるための補強材」 が通っていて、
ジャッキアップポイントはその補強材に合わせて設計されています。
つまり
👉 ジャッキアップポイント=車の骨組みが強い場所
だから、そこ以外は強度が足りず簡単に変形してしまう。
👍 安全にジャッキアップするためのチェックリスト
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取扱説明書でポイントを確認
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車体下の “切り欠き” を探す(目印がある)
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必ず輪止めを使う
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ジャッキだけで作業しない(ウマ使用)
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平坦な場所で作業する
📌 まとめ
ジャッキアップポイントを間違えると、
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車体の変形
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サスペンション破損
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ブレーキ配管トラブル
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排気系の変形
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ジャッキ滑り → 落下事故
など、最悪命に関わる事故につながります。
DIY初心者ほど「ポイントの確認」を最優先にしましょう。
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