パワーウィンドウを操作したときに「ガガガ」「キュルキュル」「ウィーン」といった異音がすると、
多くの場合は モーターの寿命 か レギュレーター(ワイヤー・ギア)の摩耗 が原因です。
異音は “壊れる前のサイン” なので、放置するとガラスが落下したり、途中で止まって閉まらなくなる危険も。
この記事では、DIY整備をしてきた経験をもとに 原因の見分け方と対処法 をわかりやすく解説します。
パワーウィンドウから出る異音の主な原因
1. モーターの寿命(ウィーン/ガーという音)
モーター内部のブラシ摩耗やギア劣化で、電力は来ていても回転が弱くなる状態。
特徴的な症状:
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動作が遅い
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上げ下げの途中で止まる
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同じ方向だけ動きが悪い
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“ウィーン” という唸り音が長く続く
対処法:モーター交換が最も確実
中古パーツやリビルトなら費用を抑えられます。
2. レギュレーターのワイヤー損傷(ガラガラ・ガリガリ音)
レギュレーターはガラスを上下させる装置。
ワイヤーが錆びたり切れかけたりすると 金属音やガラガラ音 が出ます。
放置すると完全に切れてガラスが落下する危険あり。
対処法:レギュレーター交換が必要
3. グリス切れによる摩擦音(キュルキュル音)
窓のレールやガイドベルトのグリスが乾いている状態。
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低温時に音が出やすい
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ガラスが斜めに動く
対処法:レール部分にグリスを補給する
※シリコングリスが無難。
4. ガラスのズレ・ガイドの緩み
ガラスの固定ボルトが緩んで、上下時にこすれて音が出ることも。
対処法:ボルトの増し締め+ガラス調整
異音の原因を自分でチェックする方法
1. ドア内張りを外す(樹脂クリップに注意)
DIY経験者なら20〜30分で作業可能。
2. モーター単体の動きを確認
内張りを外した状態でスイッチ操作すると、
| 音の種類 | 想定される原因 |
|---|---|
| ウィーンと唸る | モーター弱り |
| ガガガなど金属音 | レギュレーター不良 |
| キュッ…キュッ… | グリス切れ |
3. ワイヤーの張りや錆を確認
サビ・ほつれがあれば交換確定。
4. ガラス固定ボルトのゆるみチェック
軽い異音なら、締めるだけで改善することも。
DIY交換する場合の注意点
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中古パーツは「モーター単体」より「モーター+レギュレーター一体」の方が安心
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ガラスを外さなくても交換できる車種が多い
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モーターの固定ネジは固着していることが多いので工具は必須
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配線カプラーを無理に引っ張らないこと
業者に依頼する場合の費用の目安
| 修理内容 | 相場 |
|---|---|
| モーター交換 | 10,000〜25,000円 |
| レギュレーター交換 | 8,000〜20,000円 |
| 両方セット交換 | 20,000〜35,000円 |
まとめ:異音は早めのチェックが大切
異音が出た時点で、モーターやレギュレーターはかなり消耗しています。
早めに原因を確認することで 突然動かなくなるトラブルを防げる だけでなく、
部品代も「モーターだけ」「グリスアップだけ」で済む可能性が高くなります。

