「最近エンジンの振動が大きい」「アクセルを踏んでも息つくように加速する」——
そんな症状、実は**エンジン内部に溜まったカーボン(燃えカス)**が関係しているかもしれません。
今回は、筆者が実際に体験したエンジントラブルと、整備士から聞いた原因・対処法を紹介します。
■ ある日突然、エンジンの振動が異常に…
ある日、走行中に「ん?なんかおかしい」と感じました。
信号待ちの間にハンドルに伝わる振動が明らかに強い。
アクセルを踏むと「ガコガコ」と息つくような挙動で、加速がスムーズじゃない。
さらにメーターを見ると、エンジンチェックランプをはじめ、複数の警告ランプが点灯。
これはさすがにマズいと思い、すぐに整備工場へ持ち込みました。
■ 診断結果:点火プラグ不良+カーボン堆積
整備士の診断によると、原因は点火プラグの1本が点火していなかったとのこと。
つまり、1気筒だけ燃焼できていなかったのです。
プラグを外して見せてもらうと、先端に黒いススのようなカーボンがびっしり。
「これ、完全に燃焼不良ですね」と言われました。
そして整備士から言われたのが一言——
「このカーボンの量、エンジン内部もかなり汚れてると思いますよ。」
■ カーボンが溜まる原因とは?
普段の使い方やメンテナンス習慣が、カーボン堆積の原因になることが多いそうです。
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短距離走行が多く、エンジンが温まりきらない
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エンジンオイル交換の間隔が長い
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安価なガソリンや古い燃料の使用
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低回転ばかりで走る(高回転域を使わない)
特に「通勤や買い物だけの短距離運転」が多い人は要注意。
エンジンが完全に暖まる前に止めると、燃焼が不完全になり、カーボンが溜まりやすくなります。
■ 放置するとどうなるのか?
カーボンが増えると、エンジンの燃焼バランスが崩れ、次のようなトラブルに発展します。
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アイドリング時の振動が増える
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加速が重くなる、ガコガコする
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エンジンチェックランプが点灯
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燃費が悪化
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最悪の場合、失火やエンジン損傷につながる
今回のように点火プラグ1本が失火すると、エンジンのバランスが崩れて車全体が揺れることもあります。
■ 対処法と予防策
筆者の場合は、全数の点火プラグ交換と燃焼系添加剤の使用で回復しました。
整備士によると、定期的に以下のケアを行うと予防になるとのこと。
🔧 点火プラグ交換
・交換目安は約3〜4万km(イリジウムでも5〜6万km程度)
・1本でも不具合が出たら全数交換が安心
⛽ 燃焼室洗浄用の添加剤を定期使用
・「カーボンクリーナー」や「フューエルワン」などが代表例
・半年に1回〜年1回でOK
・給油口から入れるだけなのでDIYでも簡単
🛞 エンジンを適度に回す
・短距離運転ばかりの人は、たまに高速道路などで中〜高回転域を使って走るのが効果的
🧴 エンジンオイル管理
・安価なオイルを長期間使い続けると、汚れが燃焼室に回ることも
・オイル交換は早め早めを意識すること
■ まとめ:カーボンはエンジンの「サイレントキラー」
エンジンのカーボン堆積は、外から見えない分、気付きにくいトラブルです。
しかし放置すると、今回のように振動・息つき・チェックランプ点灯といった不調が一気に出ます。
もし同じような症状が出たら、
「プラグやイグニッションコイルだけでなく、カーボン堆積」も疑ってみてください。
日頃から燃焼系添加剤を使ったり、エンジンをしっかり回す習慣をつけることで、
エンジン寿命を延ばし、燃費の維持にもつながります。
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