長く乗っている車ほど、エンジン内部には「カーボン(燃えカス)」が溜まっていきます。
最初は何の問題もなくても、徐々に振動やアイドリング不調、燃費悪化といった症状が出始めることも。
実際、筆者の車もアイドリング時の振動が異常に強くなり、チェックランプが点灯。
整備士に点検してもらったところ、「点火プラグの不良+カーボンの堆積」が原因でした。
では、この「カーボン」を放置するとどうなるのか?
そして、市販の**燃料添加剤で改善できるのか?**を解説します。
🔍 カーボン堆積とは?
カーボンとは、燃料が燃え切らずに残った**すす(炭素のカス)**のこと。
特に短距離走行やアイドリング時間の長い車では、
燃焼温度が上がらず、カーボンが徐々に蓄積していきます。
堆積しやすい場所は👇
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ピストンヘッド(燃焼室内)
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インテークバルブ・スロットル周辺
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点火プラグの電極部
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EGRバルブや吸気経路
⚠️ 放置すると起きる5つの悪影響
症状 | 内容 |
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① アイドリング不安定 | カーボンが気流を乱して燃焼バランスが崩れる |
② エンジン振動 | 1気筒だけ燃焼がズレてミスファイアが発生 |
③ 燃費悪化 | 燃焼効率が落ち、無駄に燃料を消費 |
④ 出力低下 | ピストン動作が重くなり加速が鈍くなる |
⑤ チェックランプ点灯 | 点火ミス検知(P0301〜P0304など)でエラー発生 |
筆者の場合も、1本のプラグが失火していた上に、
整備士から「燃焼室のカーボンがかなり厚く付着してる」と言われました。
そのまま放置すれば、エンジン内部の損傷や再発もあり得たそうです。
🧴 添加剤で改善できる?
結論から言うと、軽度のカーボンなら燃料添加剤で改善可能です。
燃料に混ぜるタイプの添加剤は、
ガソリンと一緒に燃焼室へ入り、堆積物を徐々に分解・洗浄します。
🔧 整備士おすすめの使い方
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燃料が半分以下になった状態で添加剤を注入
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**そのまま長めに走行(30分以上)**してエンジン温度を上げる
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2〜3回給油ごとに継続使用すると効果が安定
➡️ 筆者もこの方法で2〜3回試したところ、
エンジンの振動が減り、アイドリングが明らかに静かになりました。
💬 添加剤だけでダメな場合も
ただし、厚くこびりついたカーボンには添加剤が効きにくいことも。
この場合は以下のような**物理的清掃(スラッジ除去)**が必要になります👇
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スロットルボディクリーニング
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EGR・インテークの分解洗浄
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燃焼室洗浄(ワコーズ RECSなど)
こうした作業は整備工場で行うのが安全。
特に10万km超えの車や、長期間放置車はプロに任せた方が確実です。
💡 カーボン堆積を防ぐ予防法
方法 | 効果 |
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高速走行を時々行う | 燃焼温度を上げてカーボン焼き切り |
アイドリング放置を減らす | 不完全燃焼を防止 |
定期的なオイル交換 | スラッジの再付着を防ぐ |
信頼できるガソリンを使用 | 添加剤入り燃料で軽減効果 |
🚙 まとめ:カーボンは「溜まる前に落とす」が鉄則
カーボン堆積は、静かにエンジン性能を奪っていく“見えないトラブル”。
放置すれば、点火プラグやO2センサーなど他の部品まで劣化させます。
もし最近、
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アイドリングが不安定
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加速がもたつく
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エンジン音が荒い
と感じたら、燃料添加剤での洗浄を一度試す価値ありです。
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