夏の渋滞中、水温計が急上昇…そんな時にエンジンを冷やしてくれるのが「電動ファン」です。
しかし、もしこのファンが回らなければ、オーバーヒートのリスクが一気に高まります。
本記事では、電動ファンが回らないときに考えられる原因と、DIYでも可能な点検・修理方法をわかりやすく解説します。
電動ファンとは?【ラジエーター後方の冷却装置】
電動ファンは、ラジエーターの後ろに取り付けられている電動モーター式のファンです。
エンジンの温度が高くなったり、エアコンが作動したりすると自動で回り、冷却をサポートします。
🚗 走行中は走行風で冷却できますが、停車中や渋滞時はこのファンが唯一の冷却手段です。
主な原因5つ|電動ファンが回らない時はここを確認!
電動ファンが動作しないときは、以下のようなトラブルが考えられます。
✅ ① ヒューズ切れ
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ファン回路のヒューズが切れていると動作しません。
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エンジンルームのヒューズボックスを確認し、20〜30Aのヒューズが切れていないかチェックしましょう。
✅ ② リレー不良
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電動ファン用のリレーが故障していると電気が流れません。
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エアコンやホーン用と共通のリレーを入れ替えて動作確認する方法が有効です。
✅ ③ ファンモーターの故障
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モーターが焼き付いたり、ブラシが摩耗していると回りません。
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12Vバッテリーから直電して動作確認することで判別可能です。
✅ ④ 水温センサーの不良
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センサーが誤作動すると、ECUからファンに指令が行きません。
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診断機やOBD2ツールがあると便利ですが、難しければプロに任せましょう。
✅ ⑤ 配線やカプラーの接触不良
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カプラーの緩みや腐食、断線などが原因になることもあります。
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接点復活剤で清掃し、しっかり接続し直すのが効果的です。
DIYでできるチェック&修理方法
以下の作業は基本的にDIY可能です。ただし作業には十分注意し、自己責任で行いましょう。
🔧 ヒューズの確認・交換
ヒューズが切れていたら、必ず同じアンペアのものと交換します。
🔧 リレーの入れ替え
動作確認には、同じ形状の他のリレーと一時的に入れ替えるのが簡単です。
🔧 モーターへ直接12V通電
ファンに直接電圧をかけて反応を見ます。無反応ならモーター故障確定です。
🔧 エアコンONでファンが動くか確認
エアコンをONにしてもファンが回らない場合、何らかの異常があると考えられます。
故障事例|筆者が実際に遭遇したケース
夏の渋滞中、水温計が一気に上昇。ボンネットを開けてみると、電動ファンが完全に無反応。
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ヒューズ:異常なし
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リレー:入れ替えても変化なし
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モーター:直電でも回らない
🔧 最終的に、中古ファンモーターへ交換して解決。あわせてリレーも新品に交換しました。
■ 電動ファンが回らないとどうなる?
✅ 渋滞時のオーバーヒート
✅ エアコンが効かない(特にアイドリング中)
✅ エンジンブロー・ヘッドガスケット抜けなどの重大故障
早めの点検で未然に防げる故障なので、夏前に一度はチェックするのがおすすめです。
■ まとめ:ファンが回っているか定期確認を!
✅ 電動ファンが回らない原因は「ヒューズ・リレー・モーター」が三大要因
✅ DIYでも点検・交換は可能。わかりやすいトラブルサインを見逃さない
✅ ファンが壊れていると夏場の走行は命取りに。渋滞前の点検は必須
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