渋滞中にエンジンの水温が上昇する原因と対処法を解説。電動ファンや冷却水のチェック方法、応急処置、日常メンテナンスで防ぐポイントを紹介します。
猛暑の中、渋滞中に突然水温計が上昇…
そんな“夏の定番トラブル”が オーバーヒート です。
特に古めの車やメンテナンス不足の車両では、冷却系に負担がかかる渋滞時にトラブルが起こりやすくなります。
この記事では、渋滞中のオーバーヒート原因と対策 を、実体験も交えてわかりやすく解説します。
オーバーヒートとは?
エンジンの温度が異常に上昇してしまう状態を「オーバーヒート」と呼びます。
エンジンは冷却水(LLC)を循環させて温度を一定に保っていますが、冷却が追いつかなくなると水温が急上昇。
放置すれば エンジンブロー や ヘッドガスケット抜け など、致命的で高額な故障につながります。
渋滞中にオーバーヒートしやすい理由
走行中は走行風がラジエーターを冷却してくれますが、渋滞では車が動かず風が当たりません。
そのためラジエーターの放熱効率が低下し、以下のような不具合があるとリスクが急上昇します。
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電動ファンが回らない(モーター・リレー・ヒューズ不良)
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冷却水不足(漏れ・蒸発・補充忘れ)
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ラジエーターの目詰まり(虫・ホコリの蓄積)
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ウォーターポンプの劣化(循環不良)
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サーモスタットの不調(開閉不良)
オーバーヒートの前兆と症状
以下のような兆候が現れたら、すぐに対処が必要です。
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水温計の針が通常より上がる
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エアコンの効きが急に悪くなる
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ボンネットから白い蒸気が出る
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エンジンがガタつく・異音がする
👉 このような場合は、すぐに安全な場所に停車 し、エンジンを切るかアイドリングで様子を見るのが基本です。
渋滞中のオーバーヒート対策5選
① 電動ファンの動作確認
エンジンが高温時にファンが回っているか確認しましょう。
動いていなければ、ファンモーター・リレー・ヒューズの故障が疑われます。
👉 関連記事:【DIY整備】電動ファンが回らない時の原因と修理方法
② 冷却水(LLC)の点検・補充
リザーブタンクをチェックし、LOWを下回っていれば補充。
※水道水だけの補充は避け、できればLLC専用品を使いましょう。
③ ラジエーターキャップの交換
キャップのバルブが劣化すると、圧力を保てず沸騰しやすくなります。
数年使っている場合は交換推奨です。
④ 緊急時は「エアコンOFF+ヒーターON」
暑いですが、ヒーターを全開にすることで室内ラジエーターが補助冷却になります。
オーバーヒート寸前の応急処置として有効です。
⑤ 停車中にボンネットを開けて放熱
エンジン停止後にボンネットを開けると、こもった熱を逃がせます。
※高温時は冷却水キャップを開けないよう注意!
定期メンテナンスで予防できる!
最も有効な対策は、日ごろのメンテナンスです。
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冷却水(LLC)交換:2年ごとが目安
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ラジエーター洗浄:虫・ホコリの除去
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ウォーターポンプ交換:10万km前後
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サーモスタット点検:開閉不良チェック
「エアコンが冷えない」「アイドリングが不安定」などの症状も、同じ冷却・電装系の不調が関係している場合があります。
オーバーヒートは“予兆”に気づくことが大切!
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オーバーヒートは冷却系トラブルのサイン
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渋滞時は風が当たらず冷却が追いつかない
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電動ファン・LLC・キャップは要チェック
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応急処置は「エアコンOFF+ヒーターON」
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定期点検で真夏のトラブルを防げます!
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🧰 まとめ
オーバーヒートは放置すると大きな出費につながります。
定期点検と早めの対処で、夏の渋滞も安心して乗り切りましょう。

