車の電装DIYに挑戦すると、「リレーって必要なの?」「どうやって選べばいいの?」と悩む場面が出てきます。特に、大電流が流れる回路やACC連動などを安全に実現したい場合、リレーは欠かせない重要パーツです。この記事では、リレーの基本的な仕組みから選び方、配線方法、注意点まで詳しく解説します。
■ リレーとは?その役割と仕組み
リレーとは「小さな電流で大きな電流を制御するための電気的スイッチ」です。内部にコイルと接点があり、コイルに電流が流れると磁力で接点が切り替わる仕組みになっています。
例えば、スイッチでは扱いにくい30Aといった大電流でも、リレーを介せば安全に制御可能です。スイッチや配線の焼損を防ぐためにも、リレーは非常に重要な役割を果たします。
■ なぜDIYにリレーが必要なのか?
DIYでは、以下のような場面でリレーが役立ちます:
-
フォグランプやウーファーなどの大電流機器を制御する場合
-
ACC連動で電源をオンオフしたい場合
-
室内スイッチでエンジンルームの電装を操作したい場合
直接スイッチやヒューズを介すと配線や部品が焼ける可能性があるため、リレーを経由して制御することで回路の安全性が飛躍的に向上します。
■ リレーの種類と選び方
リレーにもいくつか種類がありますが、DIYでよく使うのは以下の2つです。
◯ 4極リレー(一般的なタイプ)
端子番号:85(コイル−)/86(コイル+)/87(出力)/30(電源入力)
→ 一番オーソドックスなON/OFF切り替え用
◯ 5極リレー(切り替え式)
端子番号:85/86/87/87a(常閉)/30
→ 通電時に87a→87に切り替える。ONで別の回路に切り替えたい場合などに使用
◯ 定格電流に注意!
一般的な車用リレーは最大30A対応が多いですが、40Aや60A対応のタイプもあります。用途に応じて選びましょう。
おすすめ製品例:
-
エーモン製 1246(大電流対応リレー)
エーモン リレー 5極 DC12V車専用 A・B2接点切替タイプ 1246 -
エーモン製 ヒューズ付きリレーハーネス(取り付け簡単)
【Amazon.co.jp限定】エーモン(amon) AODEA(オーディア) リレー付電源ケーブル 30A MAX 4968
■ 配線方法と注意点
リレーを正しく使うには、配線を間違えないことが大前提です。
◯ 基本的な接続方法(4極リレーの場合)
端子番号 | 接続先 |
---|---|
85 | マイナスまたはアース |
86 | スイッチやACC(制御電源) |
30 | バッテリー(+)からの電源 |
87 | 電装品の+側へ |
◯ 配線のポイント
-
ヒューズはバッテリーの直後(5〜10cm以内)に設置
-
リレー本体は水がかからない場所に設置
-
電装品までの配線にも許容電流に合った太さの線を使用
■ よくあるトラブルとその対策
-
リレーがカチカチ鳴るだけで動かない
→ 出力先(87)の配線が断線または未接続。電装品やアースの不良も疑う。 -
リレーが熱くなる/焦げる
→ 定格オーバー(30A超)や接触不良が原因。太い線と確実な接続を。 -
中古リレーでピン番号が不明
→ テスターで導通確認し、コイル(85/86)と接点(30/87)を探る。
■ まとめ:リレーを制する者は電装DIYを制す!
リレーは車の電装DIYにおける「安全装置」であり、「スイッチの延長」です。難しそうに見えても仕組みを知れば扱いやすく、DIYの自由度が大きく広がります。
「ACC連動でドラレコを動かしたい」「ウーファーの電源を安全に取りたい」――そんな時こそ、リレーを活用しましょう!
関連記事リンク(内部リンク)
