スライドドアをDIYでカスタム・修理したい。でも「動いたと思ったら勝手に開く」「ボタン押しても無反応」「なんか不安定…」という経験はありませんか?
今回は、筆者が実際に行った“直結配線”による施工の中で、ギボシ端子の劣化やアース不良が原因で不具合が起きた失敗談をご紹介します。
プロではないDIYだからこそ陥りがちな落とし穴と、その対処法・学んだことをまとめました。
ギボシ端子で分岐 → 経年劣化でアース不良に
施工時、スライドドアのスイッチ配線を分岐させる必要がありました。
純正配線を極力傷つけたくないと思い、ギボシ端子で分岐。電源とアースをとって、簡易的に「ポチガー(純正スイッチ風のドアオープナー)」を取り付けたのです。
最初は問題なく動作。しかし数ヶ月経つと、スイッチを押しても反応がなかったり、突然ドアが勝手に開閉するようになりました。
原因は、ギボシ端子の劣化によるアース不良。特に振動が多い車内では、しっかりカシメたつもりでも微妙に緩むことがあり、接触不良の原因に。
エレクトロタップを使わなかった代わりにハンダで直結 → これも落とし穴
分岐にエレクトロタップは使いませんでした。理由は「接触不良が起きやすい」と聞いていたため。
代わりに選んだのが、ハンダでの直結処理。
…ですが、このハンダ付けが今回のもうひとつの原因でした。
確かに“ハンダ=安心”のようなイメージはあります。でも、ハンダがきちんと芯線全体に回っていないと、実は通電不良になるリスクも高いのです。見た目ではきれいに盛れていても、よく見ると“点”でつながっているだけ。これでは走行中の振動で簡単に断線・接触不良になります。
症状チェック:テスターで導通してても油断できない
当初、トラブルに気づいたときは、テスターで導通チェックも行いました。
結果は「導通あり」。それでも動作は不安定なまま。
このとき学んだのは、「導通がある=正常ではない」ということ。
テスターが反応する程度の電流は流れていても、実際の制御信号やモーターを動かすだけの電流が安定して流れていない可能性があるのです。
再施工で改善!しっかりハンダが回ってるか確認せよ
最終的に、アース部分とスイッチ配線を再施工しました。
再度ハンダ処理をした上で、**芯線全体にハンダがしっかり“回っているか”**をルーペで確認。
さらにギボシ端子は廃止し、圧着+ハンダ+熱収縮チューブでガッチリ固定しました。
結果は良好。スイッチの反応も安定し、勝手に開閉するトラブルも解消。
まとめ:失敗したからこそ分かったDIYの注意点
DIYでの電装作業は楽しい反面、「なんとなく」で作業していると、後から必ずツケが回ってきます。
以下のような点を特に意識することが重要だと、今回あらためて痛感しました。
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ギボシ端子は必ずしっかりカシメて確認(ゆるみやすい)
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アースは確実なボディアースか既存ラインからとる
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ハンダは見た目で判断せず、芯線の奥まで浸透しているか確認
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テスターで導通があっても安心しない
筆者もプロではないですが、失敗を経て「なぜ動かないのか」を理解し、自分で修正できた経験は大きな財産になりました。
参考になった方お願いします。→
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DIYならではの“遠回り”はありますが、それもまたスキルと知識につながっていきます。
これから施工を考えている方は、ぜひこの失敗談を参考に、安全・確実な電装DIYを楽しんでください。
この記事に関連するDIY失敗シリーズやポチガーの施工例も今後追加予定です。
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