ブレーキパッド交換は、DIY整備の中でも人気の作業です。
しかし、正しい手順や注意点を押さえていないと、交換後にトラブルが起きやすい作業でもあります。
この記事では、整備初心者がやりがちな
代表的な失敗例と原因・対処法を分かりやすくまとめました。
1. 異音が出る失敗例
パッド交換後に「キー」「ガリッ」「カタカタ」といった異音が出る失敗はよくあります。
原因は比較的シンプルなので、一つずつ見ていきましょう。
① 金属音(キー・キーーーー)
原因:パッドの鳴き止め処理不足
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シムを清掃していない
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鳴き止めグリスが塗られていない
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シムの逆付け・付け忘れ
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パッド裏の当たり面のグリス不足
対処
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シム清掃 → 薄くグリス
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パッド裏に鳴き止めグリスを薄く塗る
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新品シムを使うとより確実
② ガリガリ音・擦れる音
原因:ローターのサビ・段差・当たり不良
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ローター表面が深くサビている
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ローターの段差が大きい
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ローターが歪んで波打っている
→ パッドが正しくローターに当たらず音が出る。
対処
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ローター研磨 or 交換
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ひどい場合はDIYよりショップ推奨
内部リンク:
「ブレーキローター摩耗の見分け方」
③ カタカタ音
原因:パッドがキャリパーにしっかり固定されていない
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スプリングクリップの付け忘れ
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クリップ向きの間違い
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パッドの遊びが大きい
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パッドガイドのグリス切れ
対処
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クリップの向きを再確認
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ガイド部分に焼付き防止グリス
2. 片減りが起きる失敗例
パッドの片減りは危険なだけでなく、
ローター摩耗やブレーキ引きずりなど、
大きなトラブルにつながるミスです。
① スライドピンの固着
原因:清掃不足・グリス切れ
片側だけピストンが動いてしまうため、
パッドの外側 or 内側だけが極端に削れる。
対処
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スライドピンを抜いて清掃
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ラバーグリスをしっかり塗布
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ブーツ破れがあれば交換
② ピストンの戻り不良
原因:ピストン固着・サビ
ピストンが押し戻れず、常にパッドがローターに当たり続ける。
対処
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ピストン戻し工具で戻るか確認
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戻らない → 固着 → オーバーホール必要
内部リンク:
「ピストン戻し工具の使い方と注意点」
③ パッドの取り付け方向間違い
意外と多いミス。
パッドの向き(インナー・アウター)を逆に装着すると
片減り・異音・制動力低下の原因に。
対処
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取り外し時に左右の位置を写真撮影
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目視で耳(パッドの突起)や形状の違いを確認
④ パッドガイドの汚れ・サビ
ガイド部分にサビが溜まっていると、
パッドがスムーズに動かず片減りの原因に。
対処
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ワイヤーブラシでガイドを清掃
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薄くグリスアップ
3. 取り付けトルクのミス
地味に多いトラブルがこれ。
❌ ブレーキキャリパーのボルトを締め忘れる
→ ガタつき・異音・最悪はキャリパー脱落
❌ 必要以上に強く締める
→ ネジ山破損・固着の原因
対処:必ずトルクレンチで締め付けする
内部リンク:
「トルクレンチでの締め付け値の正しい考え方」
4. 作業後に起きがちなミス(超重要)
① ブレーキペダルを踏み忘れる
パッド交換後はピストンが戻った状態なので、
最初のペダルはスカスカ。
→ そのまま走るのは超危険。
作業後は必ずペダルを数回踏んでクリアランスを戻す。
② フルード漏れ・オーバーフロー
ピストン戻しでフルードが溢れることがある。
→ ボディにかかったら塗装が剥がれるので即水で洗う。
③ 試走前の確認不足
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キャリパーボルト
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パッドの位置
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サイドブレーキ
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ブーツの噛み込み
など、必ずチェックすること。
5. 初心者でも失敗しないためのコツ
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取り外す前に写真を撮る
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クリップの位置・向きをメモ
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グリスは「薄く均一に」
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スライドピンとガイドは必ず清掃
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ピストンの動きを必ず確認
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無理な力で押さない
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交換後の試走は低速から開始
まとめ
ブレーキパッド交換はDIYで人気ですが、
異音・片減り・引きずりなど、失敗しやすいポイントが多い整備でもあります。
しかし、
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グリス
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ピストンの動き
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ガイド清掃
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クリップ向き
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トルク管理
このあたりを丁寧にやれば、初心者でも安全に作業できます。
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