エンジンをかけるたびに「ブォーン!」と電動ファンが回りっぱなし…。
「これ、止まらなくて大丈夫?」と不安になったことはありませんか?
実はこの症状、冷却系やセンサー系統の異常で起こることが多く、放置すると燃費悪化やバッテリー上がりにつながることも。
この記事では、ファンが常時回る原因・診断方法・修理費用の目安をまとめて解説します。
🔧まず理解しておきたい「電動ファンの仕組み」
電動ファンは、主に2つのタイミングで作動します。
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冷却水温が一定温度に達したとき(約90℃前後)
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エアコン作動時にコンデンサーを冷やすとき
つまり、通常は温度が上がった時だけ動くのが正常です。
ところが、エンジン始動直後から回りっぱなしの場合は、どこかに異常があるサインです。
⚠️電動ファンが止まらない主な原因5つ
① 冷却水温センサーの故障
冷却水の温度をECUに伝えるセンサーが壊れていると、
「常に高温」と誤認してファンを全開で回し続けることがあります。
➡ 最も多い原因のひとつ。
② リレーの固着・ショート
電動ファンを制御するファンリレーの接点が焼けて固着すると、
エンジンを切っても電流が流れ続け、ファンが止まらないことがあります。
➡ 放置するとバッテリー上がりの危険あり。
③ ECU(エンジンコンピューター)の制御異常
ごくまれに、ECU内部の制御が誤作動してファンを回し続けるケースも。
一時的なエラーならバッテリー端子を外してリセットで直ることもあります。
④ エアコン側の圧力センサー不良
エアコンシステムの高圧センサーが故障していると、
「冷却が足りない」と誤認してファンを常時作動させることがあります。
⑤ カプラー・配線ショート
電動ファン周りのカプラーやハーネスがショートして、
リレーを介さずに電源が入りっぱなしになっている場合もあります。
🧰DIYでできる確認方法
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エンジン停止後もファンが回り続けるか確認
→ 5分以上止まらない場合は要注意。 -
ヒューズボックスを開けてファンリレーを一度抜いてみる
→ ファンが止まればリレー不良の可能性大。 -
冷却水温センサーのカプラーを外してみる
→ これでファンが止まるならセンサー異常の可能性あり。
DIYでの点検はここまでが安全ラインです。
それ以上はプロの診断機(スキャンツール)でECUデータ確認が必要になります。
💰修理・交換費用の目安
| 故障箇所 | 部品代の目安 | 作業時間 | 修理費用(工賃込) |
|---|---|---|---|
| 冷却水温センサー | 2,000〜5,000円 | 約30分 | 約6,000〜10,000円 |
| ファンリレー | 1,000〜3,000円 | 約10分 | 約4,000〜6,000円 |
| ファンモーターASSY | 1〜3万円 | 約2時間 | 約2〜5万円 |
| ECU | 5〜10万円 | 約1時間 | 約8〜15万円 |
DIYでリレー交換まで試してダメなら、整備工場で点検依頼が確実です。
🚨放置するとどうなる?
電動ファンが常時回っていると、
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エンジン停止後もファンが動き、バッテリー上がり
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走行中に電力を消費し、燃費が悪化
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本来の温度管理ができず、エンジン寿命が短くなる
といったリスクがあります。
特に「エンジンを切ってもファンが止まらない」場合は、その日のうちに点検が必要です。
✅まとめ:ファンが回りっぱなしは「冷却センサー」か「リレー」を疑え!
電動ファンが止まらないときは、
まず リレー → センサー → 配線 の順でチェック。
軽いトラブルならDIYでも直せますが、
長時間回りっぱなしは放置NGの異常サインです。
早めの診断で、余計な修理費を防ぎましょう!

