エアコンONで燃費が悪化するのはなぜ?仕組みと改善策
夏のドライブで欠かせないカーエアコン。快適さの代わりに「燃費が悪化する」というデメリットがあります。なぜエアコンを使うと燃費が落ちるのか?今回は仕組みと改善策を分かりやすく解説します。
🚗 エアコンが燃費を悪化させる仕組み
1. コンプレッサーがエンジンに負担をかける
カーエアコンは コンプレッサー という部品で冷媒ガスを圧縮し、冷たい風を作ります。このコンプレッサーはエンジンの力を使って動いているため、ONにするとエンジン負荷が増し、その分ガソリンを余計に消費します。
👉 特に停車や低速時はエンジン回転数が低いため「相対的に」負担が目立って感じられる。
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常時:コンプレッサーが回る → エンジンの負荷増大 → 燃費悪化(基本)
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停車・低速時:エンジン回転数が低い → 相対的に負担が大きく見え、燃費低下が分かりやすい
2. アイドリング回転数が上がる
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エアコンをONにすると、エンジンが止まらないように アイドリング回転数を自動的に上げる制御 が働きます。
これも燃料消費を増やす要因のひとつです。
3. 電装品の使用増加
エアコンは 送風ファン・センサー・電子制御ユニット など電装品も多く使います。これらを動かすために発電機(オルタネーター)がフル稼働し、結果的に燃料が多く使われます。
📊 どれくらい燃費が落ちるのか?
車種や条件によりますが、
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一般的に5〜20%程度燃費が悪化 すると言われています。
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軽自動車や小排気量車は影響が大きく、排気量が大きい車は比較的影響が小さいす。
✅ 燃費悪化を抑える改善策
1. 内気循環を活用する
外気導入よりも内気循環のほうが冷房効率が高く、エアコンの負荷を軽減できます。
2. 車内の熱気を逃がしてから使う
炎天下の車内は60℃を超えることも。
窓を全開にして走り出してからエアコンをONにすれば、効率よく冷やせます。
3. フィルター清掃・交換を行う
エアコンフィルターが詰まっていると風量が下がり、コンプレッサーの稼働時間が増える ため燃費が悪化します。
👉 1年に1回、または1万kmごとの交換がおすすめです。
4. エアコンを「弱」で使う
必要以上に強く冷やさず、AUTOモードの弱冷房 を使うと燃費悪化を抑えられます。
5. 定期的なメンテナンス
冷媒ガスが不足していると冷却効率が下がり、コンプレッサーが長時間稼働して余計に燃料を消費します。
👉 ガス補充や点検は車検や整備時に確認してもらうのがおすすめです。
🛠 まとめ
エアコンONで燃費が悪化するのは、
1・エアコンON → コンプレッサー作動 → エンジン負荷増加
2・負荷で回転数が落ちそうになる
3ECUが「アイドルアップ制御」で回転数を補正
といった仕組みが原因です。
ただし、工夫次第で燃費悪化を抑えることは可能です。
快適さと燃費のバランスを取りながら、賢くカーエアコンを使いましょう。
