車やバイクの整備で欠かせない工具のひとつが「トルクレンチ」です。
ホイールナットやエンジン周りのボルトは、締め付けすぎても緩すぎてもトラブルの原因になります。
この記事では、初心者でも失敗しない「正しい使い方」と「選び方のポイント」を解説します。
トルクレンチとは?
一定の力(トルク)でボルトやナットを締め付けられる工具。
過大な力での締めすぎや、緩すぎによる脱落を防ぐために使用します。
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車のホイールナット(100〜120N·m前後)
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エンジンヘッド周りのボルト
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サスペンション部品
など、正確なトルク管理が必要な箇所で必須です。
トルクレンチの正しい使い方
① 設定トルクを合わせる
ハンドル部分のダイヤルを回して、必要なトルク値に設定します。
(例:ホイールナット → 110N·m)
② ボルト・ナットにセットする
六角ソケットを確実に差し込み、まっすぐに当てます。
③ 均等に力をかける
カチッと音や感触があるまでゆっくり力を加えます。
音がしたらそれ以上は締め込まない。
④ 使用後はトルクを戻す
バネの劣化を防ぐため、使い終わったら必ず「最小トルク」に戻して保管します。
トルクレンチの種類と選び方
① プリセット型(最も一般的)
設定したトルクに達すると「カチッ」と音が鳴るタイプ。初心者におすすめ。
② デジタル型
液晶表示でトルク値がわかる。正確だが価格は高め。
③ ビーム型
針のしなりでトルクを測定。シンプルだが読み取りに慣れが必要。
トルクレンチを選ぶポイント
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使用用途に合ったトルク範囲
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ホイール作業 → 40〜200N·m対応タイプ
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小物部品 → 5〜50N·mの小型タイプ
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差し込み角サイズ
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1/2インチ → ホイールナットなど大きなトルク
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3/8インチ → エンジン周りに多い
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1/4インチ → 内装や小ネジ向け
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信頼できるメーカー
KTC、TONE、Snap-on、アストロプロダクツなどDIY〜プロ向けまで幅広く選べる。
使用時の注意点
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締め付けは「一発で決める」。往復でカチカチ鳴らすのはNG。
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ソケットは必ずインパクト用ではなく「手工具用」を使用。
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校正は数年に一度はチェック(特に高精度が求められる場合)。
まとめ
トルクレンチは「締めすぎ」や「緩み」を防ぐ、安全のための必須工具です。
初心者でも、正しい使い方を守れば安心してDIY整備に活用できます。
👉 ホイール交換やブレーキ整備など、トルク管理が必要な場面では必ず活用しましょう!
