猛暑の中、渋滞にはまっていると突然水温計が上昇…
そんな“夏の定番トラブル”が「オーバーヒート」です。特に古めの車やメンテ不足の車両では、冷却系の負荷が大きくなる渋滞時にトラブルが発生しやすくなります。
この記事では、渋滞中にオーバーヒートが起こる原因と具体的な対策を実体験を交えて解説します。
■ オーバーヒートとは?
エンジンが過熱してしまう状態を「オーバーヒート」と呼びます。通常、冷却水(LLC)がエンジンを循環して温度を保っていますが、冷却が追いつかなくなると水温が異常上昇。最悪の場合、エンジンブローやヘッドガスケット抜けなど高額修理につながる重大な故障になります。
■ 渋滞中にオーバーヒートしやすい理由
渋滞中のように車が止まった状態では、風がラジエーターに当たらず、冷却効率が下がります。以下のような状態だと、特に危険です。
-
電動ファンが回らない(ファンモーターの故障)
-
冷却水不足(漏れ・蒸発・補充忘れ)
-
ラジエーターの目詰まり(虫・ホコリなど)
-
ウォーターポンプの劣化(循環不足)
-
サーモスタットの不具合(冷却水が流れない)
■ 実際の症状と前兆サイン
-
メーターの水温が上がる
-
エアコンの効きが突然悪くなる
-
ボンネットから湯気が出る
-
エンジンがガタつく、異音がする
このような症状が出たら、すぐに安全な場所へ停車し、エンジンを切る or アイドリングで様子を見るのが基本です。
■ 渋滞中のオーバーヒート対策 5選
🔧 1. 電動ファンの動作確認
エンジンが熱くなった状態で、ボンネットを開けて電動ファンが回っているか確認しましょう。もしファンが回らない場合、リレー・ヒューズ・ファンモーター本体の不良が考えられます。
🔧 2. 冷却水の点検・補充
リザーブタンクの水位が LOW 以下になっていたら、LLC(ロングライフクーラント)を補充しましょう。水道水のみの補充は錆びや凍結防止性能が落ちるため注意が必要です。
🔧 3. ラジエーターキャップの交換
意外と見落とされがちですが、キャップのバルブが劣化すると、冷却水の圧力が保持できず、沸騰しやすくなります。数年使っていたら新品に交換してみましょう。
🔧 4. エアコン OFF+ヒーター ON(緊急対応)
水温計が上がってしまった場合、暖房を全開にするとラジエーターの補助冷却として機能します。暑いですが、最終手段としては有効です。
🔧 5. エンジン停止中にボンネットを開ける
停車中にエンジンを切ってボンネットを開けると、エンジンルームの熱を逃がすのに役立ちます。※ただし、高温の状態で冷却水キャップを開けないよう注意!
■ 定期メンテでオーバーヒートは防げる
一番の予防法は「定期的な冷却系メンテナンス」です。
具体的には…
-
2年ごとの冷却水交換(LLCの劣化防止)
-
ラジエーターの洗浄(虫やホコリの詰まり除去)
-
ウォーターポンプの交換(10万km前後が目安)
-
サーモスタットの点検(開閉不良を防ぐ)
■ まとめ:渋滞時の水温上昇は“予兆”に注目!
✅ オーバーヒートは冷却系の異常で起こる
✅ 渋滞時は走行風がないため冷却不足になりやすい
✅ ファン・LLC・キャップの3点は事前チェック推奨
✅ エアコンをOFF、ヒーターをONにする応急処置も知っておこう
夏のドライブを安全に楽しむために、今のうちからメンテを始めましょう!
🔗 関連記事
👉 エアコンが冷えない原因と対処法
👉 ヒューズが原因?パワーウィンドウが動かない時の電気系統チェック
👉 [【DIY】電動ファンが回らない時の原因と修理方法 ※近日公開予定]
