皆さんは定期的にオイル交換をしてますか?
車検時に1回・・2年に1回という方もおられるかもしれませんね。
エンジンオイルの定期的な交換はエンジンを保護するとともに、車の安全走行に欠かすことのできない、重要なメンテナンスです。
エンジンオイルの交換で気になるものとして、交換時期の目安や頻度、交換の際にかかる料金について知りたいという方も多いでしょう。
また、エンジンオイルの交換を自分(DIY)で交換したいという方もいるかもしれません。
オイル交換の基礎知識はもちろんのこと、エンジンオイルの交換時期の目安やタイミング、エンジンオイルの種類や選び方、オイル交換の方法、自分(DIY)でオイルの交換をする際の準備や注意点、そして、オイル交換の依頼先の種類や費用相場など、エンジンオイルの交換に関する情報をご紹介します。
オイル交換の知識
古くなったエンジンオイルをそのまま使用し続けると、エンジン内部に色々な不具合が生じます。
大切な愛車を長く使うために正しいエンジンオイルの知識を持つことが大切です。
エンジンオイルの役割とは
エンジンの仕組みは、回転やピストン運動の繰り返しにより駆動力を生みだします。
エンジンオイルは金属の摩耗を防ぎ、エンジンを正常に機能させ、またその機能を長く維持するため重要な役割を果たしています。
エンジンオイルの役割として代表的な5つの作用について紹介します。
1.冷却作用
循環によりエンジン内部の熱を吸収し、熱を放散させることでオーバーヒートを防ぎます。
2.潤滑作用
エンジンパーツの金属同士が接触する部分を、油の膜で覆うことで保護し、摩耗を防ぎ、スムーズにエンジンを動かします。
3.密封作用
圧縮・爆発の工程でガス圧の漏れを油膜で防ぎます。油膜はシリンダー内壁とピストンリングとの隙間を埋める役目も果たしおてり、気密性を保持しエネルギー効率を向上させます。
4.防錆作用
エンジン内部の錆の原因となる、酸素や水分などが付着するのを防ぎ、錆を防ぎます。
5.分散洗浄
エンジン内部の汚れとなる、スラッジやカーボンを油中に分散させ、エンジン各部に堆積するのを防ぐことで洗浄する作用があります。
オイル交換をしないとどうなるのか
エンジンオイル交換をせずに放置しておくと、最終的にはエンジンが故障する可能性があります。
エンジン内部では、燃料の不完全燃焼によって、スラッジと呼ばれる燃えカスが発生します。
スラッジはオイル交換を定期的に行っていればオイルと一緒に除去されるので、エンジン内部で詰まったりすることはありませんが、スラッジがエンジン内部に蓄積するとエンジンオイルの循環を妨げるため、最悪の場合エンジンの焼き付きを起こしてしまい、車両火災を起こしてしまう危険性もあります。
エンジンオイルを交換しないことで、エンジンの故障につながることはもちろんのこと、思わぬトラブルを発生させてしまう要因ともなります。定期的にエンジンオイルの状態を確認して、適切に交換をするようにしましょう。
エンジンオイルの確認・チェック方法
エンジンオイルの状態を確認するためには、まずエンジンを切り、しばらく時間を置く必要があります。
エンジンを切った状態で時間が経たないとエンジンは高温を保ったままなので火傷する危険性があるからです。
エンジンの熱が冷めたことを確認したら、次にオイルの量を確認するオイルレベルゲージを探します。
一般的な車の場合、ボンネットを開けると、エンジンルームから輪っか状の取手が付いているものがあるかと思いますが、これがオイルレベルゲージです。
このオイルレベルゲージを引き抜きます。
引き抜いたオイルレベルゲージを、キッチンペーパーやウエスなどで拭き取り、オイルの状態確認をします。
拭き取ったオイルの色やスラッジの状態でオイルが劣化しているかを判断します。
もし、スラッジが混じったどす黒い色をしていた場合は、オイルが傷んでいる可能性があるのでエンジンオイルを交換した方が良いでしょう。
また、エンジンオイルの量が適切に入っているかどうかも確認しましょう。
オイルレベルゲージの先の部分に「F」(上限)と「L」(下限)のマークが入っているところがあるかと思います。
この「F」と「L」の間にオイルの跡が付いているかを確認して、エンジンオイルの量をチェックしましょう。
オイル漏れの原因と発見した場合の対処法
オイル漏れの原因
オイル漏れの原因として考えられるのは、エンジン内部のヘッドカバーパッキンと呼ばれるゴムの劣化やクランクシャフト軸前後オイルシール劣化などが考えられます。
その他にも、オイルパンの損傷なども考えられます。
オイル交換を行った際にドレンボルトを締め忘れる方も意外に多いので、忘れないように注意しましょう。
オイル漏れを発見した場合の対処法
前述の通り、エンジンオイルは、エンジンの正常な働きを保つ役割があると同時に、エンジンオイルのトラブルによってエンジンの故障や火災の危険性があるため、その対処は緊急性を要すると言っても過言ではありません。
オイル漏れを確認したら、すぐに点検をするようにしましょう。
オイル漏れを確認した際、自分で点検・修理をするのも一つの方法ですが、オイル漏れを直そうとしても、更なる故障によって修理代が高額になる、または、作業中に怪我をする恐れもあります。
オイル漏れを発見した際には、速やかに専門家に診てもらうようにしましょう。
エンジンオイルの交換時期の目安・タイミング
理想は、「マメにメンテナンスをして自分の車を把握しておくこと」または「掛かりつけの整備工場を作ること」ですが、日々忙しい生活を送っていると忘れてしまうことも在り得るので、そんな時は「オイル交換シール」などを利用して次のオイル交換時期を把握するようにしましょう。
最終的には運転席にあるオイルランプ(油圧警告灯)が点灯することになります。オイルランプはエンジンオイルが少なくなったり油圧が下がると点灯します。
ですが、よっぽどひどい状態にならないと点灯しないので、オイルランプが点灯するということは、エンジンがすでに故障していたりすることもあるのでオイルを交換するだけでは不具合が直らない場合が多くあります。
「時すでに遅し」ということですね。本来ならば、こういったサインが出る前にオイル交換をおこなうのが理想です。
しかし、オイル交換をすっかり忘れていたなど、意図せずにオイル交換することが出来なかった場合には、こういったオイル交換のサインがあると、即座にエンジンを切って対処することができるので、最悪の事故などを未然に防ぐことができるのでとても助かります。
オイル交換のサインとは
≪軽自動車≫
・ターボ車:5,000kmまたは6ヶ月
・普通車:10,000kmまたは6ヶ月
≪ガソリン車≫
・ターボ車:5,000kmまたは6ヶ月
・普通車:15,000kmまたは1年
≪ディーゼル車≫
・5,000km~10,000km
以上がオイル交換の目安、理想とされる時期です。自分が普通よりもシビアな使用状況だと思うなら、これよりも早いタイミングでオイル交換をした方がいいでしょう。
滅多に乗らない車だけど、交換は必要なのか?
走行距離がオイル交換の目安となるのなら、“私の車は週末用だし、滅多に遠乗りしない、走行距離も少ないのだからエンジンオイルも長持ちするのでは?”と思う方も多いのではないでしょうか?
しかも、近場にしか行かない場合は、エンジンが温まらないうちにエンジンを切ってしまうということなので、エンジンオイルにとっても良くない状況といえます。
しかし、エンジンオイルは経年劣化します。つまり、「交換の時期は遅くとも、乗った距離に関係なく、必ずオイル交換しなければなならない間隔がある」ということです。
エンジンオイルは、車を使った・使わなかったに関係なく、月日が経ると徐々に劣化していき、性能が悪くなっていきます。2年に1回車検の時だけオイル交換をするのは止めて、「1年に1回オイル交換」をするようにしましょう。
エンジンオイルの種類・選び方
【エンジンオイル交換を徹底解説】交換時期の目安や頻度・オイル交換にかかる値段・料金相場など|車検や修理の情報満載グーピット(GooPit)
定期的な交換が推奨されるエンジンオイルですが、いざ自分で交換しようと思うと、エンジンオイルの種類が豊富にあり、どれを選んで良いのかイマイチ分からない方も少なくないでしょう。
実際、エンジンオイルは高価なものを選べば良いのでなく、品質や粘度など愛車にとって最適な規格のものを選ばないとエンジンに不具合を生じる可能性もあります。
今回は、エンジンオイルの種類や選び方などについて、分かりやすく解説します。
ベースオイルの種類
オイルの性能面を語る上で一番大切な要素がベースオイルの種類です。ベースオイルは、フル合成油、セミ合成油、高Ⅵ鉱油、鉱物油の4つの種類に分かれています。
フル合成油
最も高価なオイルですが、耐久性に優れ、燃費面も最も良いのが特徴です。不必要な成分を排除し、エンジンの性能を高める目的で化学的に合成させたオイル。
オイルの流動性が良く、冬場の使用も問題なく、レース出場車やスポーツカーに乗る人が愛用しています。100%化学合成油とも呼ばれています。
セミ合成油
粘度性と低温性を高Ⅵ鉱油よりも向上させ、フル合成油に近い性能を目指したオイルです。部分合成油とも呼ばれています。フル合成油にはパフォーマンス面で劣りますが、鉱物油より性能が良くフル合成油よりリーズナブルな価格設定が特徴です。鉱物油に20%以上の化学合成油を混ぜ合わせることで揮発性を高めています。
高Ⅵ鉱油
現在、普及しているベースオイルの中では最も一般的な種類です。鉱物油と比べると粘度特性を向上させている点が特徴です。
鉱物油
4種類の中で、最も安価なオイル。原油を蒸留させることで、不要な物質や有害な物質を取り除いて精製されたオイル。
粘度特性、流動性、参加安定性などの面は優れているとは言えませんが、安価なので最も手軽に手に入るオイルです。
エンジンオイルの品質規格
エンジンオイルの品質(グレード)を表す規格は2種類あります。
API
American Petroleum Instituteの略称で日本語ではアメリカ石油協会と呼ばれています。ガソリン車用のエンジンオイルのグレードとしてはSN、SM、SL、SJとあり、SNが一番高性能であり、SJが一番性能の低いものになります。その分類は、燃費、低温性、高温性、シール適合性、高温酸化対策、触媒被毒対策の5項目の評価で決まります。
ILSAC
international Lubricant Standardization and America Committeeの略称で、日本語だと国際潤滑油標準化認証委員会と呼ばれています。日本とアメリカ2か国の自動車工業会が定める統一規格です。従来のAPI規格に燃焼効率性を加えたものです。
エンジンオイルの粘度
エンジンオイルの粘度を表す規格は、全世界統一の規格はありませんが、アメリカのSAE(米国自動車技術者協会)が定めた基準を使うのが一般的で、日本でもこちらの規格のものが流通しています。5W-20、10W-20のように、左側に数字とW、右側に数字と2つの組み合わせで表記されているのが特徴です。Wは冬(winter)の意味で、低温時の粘度を表しており、数字が低い方が寒くても硬くなりにくいことになります。例えば5W-20、10W-20の2つを比べると、冬の走行に適しているのは5W-20になります。右側の数字は、高温での粘度性を示しており、数字が大きいと硬くなる、つまり暑さに対する強さを示しています。左側の数字が低く、右側の数字が大きいオイルは冬と夏場両方の季節に対応できる高性能なオイルとなるわけです。
自分の車にあったエンジンオイルの選び方とは
前述したように、エンジンオイル選びを行う上で、重要なのはベースオイルの種類、品質規格、粘度ですが、それ以上に大事なことがあります。
それは、愛車を販売している自動車メーカーが推奨しているエンジンオイルを優先に考えることです。
いくら高性能なエンジンオイルでも自分の車に適していないと、本来のパフォーマンスを引き出せず、不具合が生じる原因になりかねません。自動車を購入した際にもらった取扱説明書に、推奨されるエンジンオイルの規格が記載してあるので、必ず確認しましょう。
オイル交換の方法・やり方・流れ
エンジンオイルは車が走行する上でとても重要なものになりますので、定期的な交換が大切です。ここでは、エンジンオイルの交換方法、やり方、流れの基本を解説します。
手順1:オイル交換の時期を確認する
一般的なオイル交換の目安として、普通車の場合では走行距離15,000km、期間として1年程度が目安となっているため、前回オイル交換した時期から計算してオイル交換の時期を確認するのも良いでしょう。
オイルランプ(油圧警告灯)が点灯している場合は、エンジンオイルの量が不足していることを示します。オイルランプが点灯していても走行は可能ですが、そのまま無視して乗り続けるとエンジンが焼き付き、炎上の危険性も出てくるため、早急な補充・交換が必要になります。
また、日常点検などにおいて、オイルレベルゲージに付着したオイルがこげ茶色や黒色になってしまっていたら、交換をするようにしましょう。
手順2:オイルを抜き出す作業を行う
オイルを抜き出すためのやり方として、「上抜き」と「下抜き」と呼ばれる2つの手法が存在します。【上抜き】
上抜きとは、車体の上側から抜き出すやり方で、オイルレベルゲージに専用のホースを入れ、ポンプを用いて古くなったオイルを吸い出します。
特殊な道具を必要とするため、主に業者など専門家が行う手法です。
●上抜きのメリット
・面倒なジャッキアップの必要がない
・ドレンボルトを外さないため、ネジの摩耗による劣化、閉め忘れが原因のオイル漏れの心配がない
●上抜きのデメリット
・全ての車種で出来る訳ではない
・100%オイルを抜き出せるとは限らない
【下抜き】
「下抜き」は特殊な道具が必要なくオイル交換ができる手法です。
車をジャッキアップして、ドレンボルトを取り出してオイルを抜き出します。
●下抜きのメリット
・全車種に対応
・専門的な技術や道具が不要
●下抜きのデメリット
・ジャッキアップが危険
・ドレンボルトの締め忘れが原因によるオイル漏れの可能性がある
手順3:ドレンボルト(蓋)に新しいドレンワッシャー(ドレンパッキン)を装着する(下抜きの場合)
一度使用したドレンワッシャーは押しつぶされることで隙間を埋め、オイルの漏れを防ぐ役割を果たしているので、使用済みの物を再度使用すると、オイル漏れの原因となってしまいます。
取り出したドレンワッシャーは廃棄し、必ず新品のドレンワッシャーを使用してください。
手順4:新しいオイルを注ぎ込む
新しいオイルを入れる前に、ジャッキダウンして、車を着地させます。新しいオイルを注ぎ込む時には、周囲にこぼさないよう、そして、規定の量を守るように注意して行います。あると便利な道具として、オイルジョッキ、じょうご(ペットボトルの先を切り抜いた物でも代用できます)があれば、こぼれ落ちることなくスムーズに注ぎ込めます。オイルの量は、車種によって規定量が異なるため、マニュアル等をしっかり読むようにしましょう。
手順5:オイルレベルゲージを利用し、オイル量が正しいか調べる
オイルレベルゲージは、注入したオイルの量が正しいかどうか測る際に重要になります。オイルは多すぎると、オイル過多になりオイルが溢れて出てしまい、各パーツに不具合を起こし、少なすぎると交換時期を早めるからです。
オイルゲージの見方は簡単で、2本の線があり、上の線にオイルが到達すると多すぎ、下の線に到達していると少なすぎの合図となり、2本の線の真ん中付近が丁度良いとされています。
オイルレベルゲージでオイル量を計測する時は、傾斜があると正しい量を計測できないので、平坦な場所で行うように気を付けましょう。
手順6:オイルフィラーキャップを装着し、エンジンを始動する
オイルを注入する時に取り外したオイルフィラーキャップを忘れずに装着するのですが、閉まりが緩いと外れてしまう恐れもあるので、しっかりと閉めましょう。
次にエンジンを始動させて、注入したオイルをエンジン内にくまなく循環させたら、数分間時間を置きます。
手順7:エンジン稼働から数分後、オイルレベルゲージを利用し、オイル量が正しいか再度調べる
最後に再びオイルレベルゲージを利用して、オイルの量が正しいかを調べます。
オイルを循環させるためエンジンを始動させたことにより、量は少し減るので、規定量になるまで注ぎ足します。
手順8:作業終了
これでオイル交換作業は終了になりますが、エンジンオイルに付着する金属や汚れなどを取り除くオイルフィルター(オイルエレメント)も、オイル交換の際に定期的に交換すると良いでしょう。
オイル交換をDIY・自分でやる場合に必要な準備・注意点
オイル交換を専門家に依頼すると少なからず工賃が発生することから、オイル交換をDIYする方が増えています。
DIYでオイル交換を行う場合に必要な準備や道具、そしてオイル交換をDIY・自分でやる場合の注意点について解説します。
オイル交換の準備・必要なもの
【上抜きでのオイル交換で必要なもの】
・オイルチェンジャー
車体の上側から古くなったエンジンオイルを吸い出すオイルチェンジャーが必要になってきます。このオイルチェンジャーには、手動の物と電動の物とがあります。
・廃油処理箱、またはオイルタンク
廃棄するオイルを取り貯める箱、またはオイルタンクなどを用いる
・オイルジョッキ
エンジンオイルを注入するのに使う
【下抜きでのオイル交換で必要なもの】
・ジャッキとスタンド
車体を持ち上げる為に使います。
・新しいドレンワッシャー
ドレンボルトを外したら、新しいドレンワッシャーと交換することで隙間からの漏れを防止します。
・耐油性がある手袋
ドレンボルトを取り外すとエンジンオイルも漏れ出します。エンジンオイルは高熱になっている危険性があるので、耐油性があるビニール手袋を用意します。
長さは肘付近までカバーできるロングサイズが良いでしょう。
・オイルジョッキ
オイルを排出後、新しいオイルを注ぎ込む時に使います。
・廃油専用処理箱または、タンク、缶など
古くなったオイルを取り出して廃棄処分する場合は廃油専用処理箱、ガソリンスタンドに持ち込んで回収してもらう場合は、オイルタンクなどを使います。
廃油の処理法
オイル交換の際の、取り出した廃油の処理の仕方には、大きく分けると以下の3つあります。
廃油処理箱
廃油を処理する専用の箱をホームセンターなどで購入して用意をします。廃油処理箱は、箱の中にオイルを凝固させる仕組みが施されており、廃オイルを固めます。
固まった廃油は、ゴミとして処分できる場合と、産業廃棄物扱いになり処分できない場合があるので、抜き出す前に住所がある自治体に確認するようにしましょう。
エンジンオイルの購入店舗に引き渡す
エンジンオイルを購入したレシートを持って行けば、廃油を引き取ってくれる可能性があります。ただし、無料か有料化は店舗によって異なるので確認が必要です。
ガソリンスタンドに持ち込む
缶やタンクに入れた廃油をガソリンスタンドに持ち込むと処分してくれます。無料で引き取りしてくれる場合と料金がかかるケースがあるので、持ち込む前にお店に連絡して確認しましょう。
エンジンオイル交換時の注意点
オイルを抜く前にエンジンを稼働させ、オイルの温度を上昇させるとオイルが柔らかくなるので、オイルを吸い出しやすくなります。
しかし、オイルの温度が上がれば、火傷する危険もあるので、耐油手袋を必ず装着し、皮膚に直接付着しないように注意が必要です。
また、抜き出した後でドレンワッシャーを新しい物と交換し、必ずドレンボルトを閉めます。閉め忘れるとオイル漏れが起きてしまうので、気を付けるようにしましょう。
また、車種ごとに定められた規定のオイルの量を注入するように留意しましょう。
エンジンオイルを入れ過ぎるとどうなるのか?
エンジンオイルの規定量は車種によって異なり、入れ過ぎた場合は燃費が悪くなるなどのデメリットがあります。
エンジンオイルを入れ過ぎた場合に考えられる症状
エンジンオイルを入れ過ぎた場合に発生する症状例として挙げられるのが、白い煙がマフラーから出ることです。
規定量を超えたオイルは、シリンダーに漏れ出てしまいます。シリンダーに入り込んだオイルとガソリンが混ざり、燃焼することで、マフラーから白煙が出てしまいます。
他にも、オイルたたきというコンロッドやクランクシャフトがエンジン内部の油面を叩くような状態になってしまう症状もあります。
エンジンオイルを入れ過ぎた場合の対処法
入れ過ぎた場合、基本的な対処としては、入れ過ぎたオイルを抜く作業が必要になります。一度もオイル交換をしたことがない人や、車のメンテナンスが苦手な方は、業者に持ち込んだほうが無難です。
自分でオイルを抜く場合、下抜きで作業をする際には、ドレンボルトを抜いた際にオイルが飛び出てくるので、火傷をしないように気を付けましょう。
オイル交換をDIY・自分でやるメリット・デメリット
【メリット】
・作業工賃が掛からず、コストダウンできる
・自由にエンジンオイルを選べる
・マイカーの現状を深く把握できる
【デメリット】
・車体の下に入り込む必要がある為、怪我をする恐れがある
・工具を用意する必要がある
・適切に交換ができず、トラブルを起こす可能性がある
車用の工具は値が張る物が多い為、オイル交換を自分でやる場合でも初回は、費用がかさんでしまいます。
繰り返して、オイル交換を自分で行う場合は、専門家に依頼するより、最終的に費用が安くなりお得になるでしょう。
万が一、オイル交換が適切に行われなかった場合には、エンジントラブルに見舞われる可能性もあります。車のメンテナンスに慣れていない方や、オイル交換を確実に行いたい方は、専門家に依頼するようにしましょう。
エンジンオイル交換の依頼
エンジンオイルを交換せずに長く放置すると、エンジンに不具合が生じるのは分かっていても、どのくらいのタイミングでどこに依頼するのがベストなのか分かないとお悩みの方も少なくないでしょう。
エンジンオイル交換の依頼はどこで行うのか?
それぞれの特徴や、価格の相場、作業時間などについて。
エンジンオイル交換はどこで依頼するのか?
エンジンオイルの交換を依頼する主な業者は、ガソリンスタンド、カー用品店、ディーラーに分類され、それぞれ特徴が異なります。
ガソリンスタンド
日本全国どこにでもあり、営業時間も朝早く夜が遅めなので、気軽にオイル交換ができるのがガソリンスタンドの最大の特徴と言えるでしょう。
給油の際にオイルの点検をしてもらって、その場でオイル交換をしてもらうといったことも可能です。
また、運転中にエンジンオイルの漏れを確認した時など、オイル交換や点検などを早急にする必要が発生した場合などは、頼りになる依頼先と言えます。
カー用品店
カー用品店では、取り扱っているオイルの種類が豊富に揃っているのが特徴と言えます。沢山のエンジンオイルの中から、スタッフの方と相談しながら交換するオイルを選ぶこともできるでしょう。
カー用品店では様々な車のパーツが用意されているため、タイヤ交換や、各種パーツの取付の際に、同時にオイル交換依頼することも可能です。
カー用品店独自の会員であれば、作業料金が無料になるケースもあるため、上手に活用することで工賃を削減することもできます。
ディーラー
資格を持った整備士が作業を担当するため安心して依頼できるところがディーラーのメリットと言えるでしょう。
新車やエンジンオイルを購入したディーラーの場合、割安もしくは無料でオイル交換をしてくれるケースもあります。
他の依頼先と比べて若干工賃が高めな傾向ではありますが、ディーラーならではのサービスと信頼感があるため、費用が若干割高でも、安心してオイル交換をしたいという方にはおすすめの依頼先と言えるでしょう。
オイル交換を依頼する際の流れ・作業時間
少しでも待ち時間を少なくして、確実に希望日にオイル交換をしたいのであれば、予約をするようにしましょう。
オイル交換の予約は、電話での予約をはじめ、インターネット上でも予約できることろも多く存在します。
この時、費用の面ついて心配であれば、オイル交換にかかる工賃や料金を確認するようにしましょう。
予約が確定したら、予約を入れた日に依頼先に赴き、オイル交換をしてもらいます。あらかじめ予約をしておくことで、スムーズにオイル交換をすることができるでしょう。
オイル交換にかかる作業時間は、おおよそ15~30分間程度が目安になっています。予約をしていないと、依頼先によっては混雑している可能性もあるため、オイル交換にかかる作業時間に加えて、待ち時間が発生する場合もあります。
できるだけスムーズに、短時間でオイル交換を済ませたいのであれば、オイル交換の予約をしてから店舗に向かうようにしましょう。
オイル交換にかかる値段・料金の相場
気になるオイル交換時に必要な値段・料金の相場について見ていきましょう。交換するオイルと工賃を合算した、オイル交換にかかるトータルの費用の目安をご紹介します。
【ガソリン車の場合のオイル交換にかかる値段・料金の相場・目安】
・1600cc以下:4,000円~7,000円程
・1601cc~2000cc:4,000円~8,000円程
・2001cc~2500cc:5,000円~9,000円程
・2501cc以上:5,000円~10,000円程
オイル交換料金は、排気量が多くなればなるほど必要なオイル量も増えることから、料金も高くなります。
今回は普通自動車サイズのオイル交換にかかる値段・料金をまとめましたが、軽自動車の場合はこちらの目安の料金よりも安くなると言えるでしょう。
交換するオイルの種類やメーカーなどによっても値段が変わってきますので、最終的にオイル交換にかかるトータルの費用は、変わっていきます。上記の値段・料金相場はあくまでもおおよその目安となります。
交換するオイルによって値段が変わることはもちろん、依頼先によって工賃も違ってきますので、実際にオイル交換をする際は、店舗に問い合わせて確認するようにしましょう。持ち込みでオイル交換をする場合は通常、交換工賃が割高になります。
対応してくれるところと、断られてしまうところがあるので、持ち込みでオイル交換を依頼したい場合は、可能かどうかも確認しておきましょう。
オイル交換を専門家に依頼するメリット・デメリット
オイル交換を専門家に依頼する最大のメリットは、安全で確実にオイル交換ができるということです。
オイル交換は正しく行わないと、エンジントラブルに繋がったり、オイル漏れを起こす可能性もあります。
また、オイル交換作業は、オイルが熱を持っている場合、作業時に火傷の危険性もあります。
専門家に依頼することで作業を正確に行ってくれるので、安心して交換をすることができます。
その他にも、取り出した廃油の処理を行ってくれる点なども挙げられます。
オイル交換を専門家に依頼するデメリットとしては、工賃がかかることが挙げられます。
これは、代行して交換作業を行ってもらうため、工賃が発生してしまうことは仕方ありません。
自分で交換する場合の手間や交換作業の精度などを考慮すると、費用がかかったとしても、決して高くはないと言えるでしょう。
オイル交換時に併せてしておきたいメンテナンス
エンジンオイルを交換する際に、一緒にやっておきたいメンテナンスについてご紹介します。
オイルフィルター(オイルエレメント)の交換
オイルフィルターは、エンジンオイル内に含まれる金属摩耗粉などの不純物をろ過するもので、オイルフィルターが正常に機能することで、エンジンオイルがきれいな状態で循環されることになります。
このオイルフィルターを交換しないでいると、フィルターが目詰まりを起こしてしまい、本来の不純物を除去するフィルターとしての機能が衰え、エンジンオイルをろ過する効果も下がってしまいます。
すると、エンジンオイルが適切にろ過されず、汚れた状態のオイルがエンジンを巡ることになってしまいます。このような状態を防ぐためにも、オイルフィルターは定期的に交換することが重要です。
オイルフィルターの交換時期の目安としては、ガソリン車(ターボ車を除く)の場合で、距離にして15,000kmとされています。そのため、オイル交換をする度に交換をするか、あるいは、オイル交換の2回に1回のタイミングでオイルフィルター交換することをおすすめします。
エンジンフラッシング
エンジンオイルを交換する際に、併せて行いたいものにエンジンフラッシングがあります。エンジンフラッシングとは、エンジン内に蓄積したスラッジなどを取り除き、洗浄することを言います。
エンジンオイルにはスラッジなどの不純物を取り除く役割がありますが、それでも取り除くことができなかった汚れは、徐々にエンジン内に堆積していきます。
この堆積してしまった汚れは、オイル通路の詰まりや、燃費の悪化など、様々なトラブルを引き起こす原因となってしまいます。
このような状態になることを回避するために、エンジンフラッシングを定期的に行うことで、エンジン内部をクリーンな状態に保つことができます。
エンジンフラッシングには、洗浄力に高い専用のオイルや添加剤などを使用してエンジン内部を洗浄する方法と、専用の機械を用いて洗浄液を循環させ、徹底的に洗浄を行う、機械式エンジンフラッシングがあります。
まとめ
エンジン内部を常にきれいな状態に保ちたいという方には、オイル交換と同時に行っておきたいおすすめのメンテナンスと言えるでしょう。