9月1日以降に生産できるチャイルドシートの安全規格はR129のみとなります。
チャイルドシートの旧安全基準「ECE R44/04」に適合する製品のみ、2023年8月31日をもちまして生産を終了いたしました。
今回、11年ぶりに安全基準が更新されることになりますが、具体的にはどのような変更があるのでしょうか？
生産可能なチャイルドシートの安全規格はR129のみです。
日本では、2012年7月1日より安全基準が国土交通省の「自主マーク」規格から国連の欧州規格ECE R44に変更されました。
2010年代後半から、日本では輸入品を中心に次世代安全基準R129適合品の販売が本格化しています。
このように、ここ数年はR44（旧規格）とR129（新規格）のダブル規格が続いていましたが、海外製品も含めて2023年8月31日で生産終了となります。
9月1日以降も旧規格に基づくR44/04製品の販売・使用は可能ですのでご注意ください。 現在、ECE R44/04のみに適合したチャイルドシートをご使用の場合は、そのままご使用いただいても問題ありません（ただし、耐用年数はお守りください）。
商品によっては、旧規格のチャイルドシートがかなり安く販売されている場合があります。 最新規格を満たしたR129製品ほど安全ではありませんが、予備として持っておきたい場合は、在庫があるうちに安く購入しておくと良いでしょう。
史上最高の安全性を誇るR129準拠の背もたれ付きISO-FIX固定タイプ。
シートベルトで固定できる では、2023年8月末に製造・輸入が終了した旧規格チャイルドシートの中で、特に注意すべきジュニアシート（15～36kg）はどのようなものなのでしょうか？
1. シートベルト調整式ジュニアシート シートベルト調整タイプはECE R44/04のみ対応のため、8月31日で生産終了となります。
スマートキッドベルトやマイフォールドに代表される製品。 スマートキッズベルトにはシートがなく、車のシートに直接座りますが、マイフォールドにはケースを兼ねた小さなシートが付いています。
どちらも携帯性に優れ、タクシー乗車時にも便利に使える商品です。 肩ベルトの支点部分を下げてお子さまの肩の位置に合わせて使用するタイプです。
2.シートベルト固定式、背もたれなしのジュニアシート 背もたれの無いシンプルで安価なジュニアシートです。
古い製品では3歳、体重15kg以上から使用可能と記載されているものもありましたが、2017年2月より身長125cm、体重22kg以上のお子様の使用が義務付けられました。
お子様がこのくらいの大きさになるまではチャイルドシートを使用した方が絶対に安全です。 背もたれの無いジュニアシートの中には、R129に準拠したタイプ（ISO-FIX固定）もございます。
R129とR44の違いは何ですか?
「では、R129とR44の違いは何でしょうか？」 簡単な概要は次のとおりです。
1.R44 は体重に基づいて選択されますが、R129 は身長に基づいて選択されます。
2. R129では、前後からの衝撃だけでなく、側面（ドアの左右）からの衝撃からもお子様をより良く守るために、製品試験において新たな側面衝撃試験を義務付けています。
3.R129では、生後15か月を超えるまでは、赤ちゃんを進行方向に後ろ向きで使用することが義務付けられています。
ただし、生後15ヶ月を過ぎても身長76cm以上でなければ前向きは厳禁です。 後ろ向きで使用すると、前面衝突の際に背もたれ（シートの硬質シェル部分）全体で衝撃を受けるため、赤ちゃんへの負担が軽減されるためです。
ちなみに、日本ではチャイルドシートの着用義務年齢は5歳ですが、実際には6歳の子供は大人用のシートベルトを安全に使用することができません。
だからこそジュニアシートを使う必要があるのですが…幅広い体格（100～150cm）に対応するジュニアシートはいつまで使うべきなのでしょうか？
R129では身長100cmから150cmまで対応できるジュニアシートが多いです。 これは、日本がチャイルドシートの安全基準として国連の欧州規格を採用しており、欧州の多くの国では車のシートベルトを安全に使用できる身長150cmまでの子供にはジュニアシートの使用が義務付けられているためです。
国内外の国際規格に基づいて自動車を生産する自動車メーカーにおいて、後部座席の安全性を確認するために使用される最小のダミー人形の高さは145～150cmです。
そのため、日本自動車工業会ではジュニアシートの身長150cmまでの使用を推奨しており、その証拠に各自動車メーカーの純正ジュニアシートはすべてR129準拠のISO-FIX固定式となっており、身長150cmまで安心してご使用いただけます。
身長150センチ。 ご利用いただけます。 前述の通り、2023年9月1日以降、旧規格R44に準拠したチャイルドシートを販売・使用することは問題ありません。
ただし、R44でもR129でも、正しく取り付けられていないと安全が確保できませんのでご注意ください。
R129規格に適合したブースタータイプのジュニアシートはISO-FIXとベルトの両方で固定が可能です。 また、商品によっては「保安基準に適合しています！」と積極的に宣伝しているものもあります。
まとめ
R44 は問題ありませんが、将来の標準は R129 になります。 チャイルドシートを選ぶときは、以下の3点を必ずご確認の上、ご購入ください。
Eマーク（独自のマークでも可）
R44 または R129 (i-Size)
チャイルドシートの評価 R129 は R44 より高価ですが、安全性も高くなります。
安全性の高いチャイルドシートを正しくしっかりと装着して大切なお子様を守りましょう。
