「点検と車検って何が違うの?」
「どっちも整備工場でやるし、同じようなものじゃないの?」
こう思う人は多いですが、点検と車検は目的も内容も全く別物です。
この記事では、車に詳しくない人でも「読んだら一発で違いが分かる」ように、ポイントをシンプルにまとめています。
点検とは?(車の健康チェック)
点検は、車の状態を確認してトラブルを未然に防ぐための自主的なチェックです。
● 点検の目的
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故障予防
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消耗品の交換時期を把握
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安全に走り続けるための状態管理
● 点検の種類
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日常点検(自分でできる)
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タイヤの空気圧
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ライト類のチェック
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ウォッシャー液の残量など
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法定点検(1年 or 2年ごと)
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整備工場が行う点検
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ブレーキ、足回り、下回りなどを確認
※法律で義務づけられていますが「車検とは別」。
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● 点検は「予防」のため
異常が見つかったら整備をし、車が安心して乗り続けられる状態にするのが目的です。
車検とは?(車が法律に適合しているかをチェックする検査)
車検は、車が公道を走っていい状態かどうかを国がチェックする検査です。
● 車検の目的
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国が定める安全基準を満たしているか
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排ガスなど環境基準を守れているか
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構造に問題がないか
● 車検で見る項目
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外観(ライト、ミラー、ガラス)
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ブレーキ性能
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排ガス
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下回りの腐食
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車高や灯火類の色など保安基準
→ 基準を満たしていなければ不合格。
● 車検は「合格すれば走れる」だけ
ここが重要で、車検は整備ではありません。
合格しても「車が絶好調」という保証ではなく、最低限の基準を満たしているだけです。
点検と車検の決定的な違い(ひと目で分かる表)
| 項目 | 点検 | 車検 |
|---|---|---|
| 目的 | 車の状態を良い状態に保つ | 法律の基準に合格させる |
| 必要性 | 故障予防・安全維持 | 公道を走るために必須 |
| 内容 | 整備を含む | 検査だけ(整備は別扱い) |
| 実施者 | 日常点検は自分、法定点検は工場 | 国(陸運)または認証工場 |
| 結果 | 車の調子が良くなる | 合格=乗れる、だけ |
| コスト | 状態によって変動 | 自賠責+重量税+検査費用 |
なぜ点検と車検を混同しやすいのか?
理由は整備工場のメニュー表が似ているから。
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「車検+点検パック」
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「車検整備一式」
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「法定点検を車検と同時に」
こういった表記が多いため、
車検=点検を全部してくれる
と思われがちです。
しかし実際には、
車検はあくまで「検査」、点検や整備は「別作業」
であることを覚えておくと混乱しません。
結論:点検は“車を守る”、車検は“法律を守る”ためのもの
✔ 点検
→ 車の安全性や健康状態を維持するための作業
→ やればやるほど故障が減る
✔ 車検
→ 法律で決められた基準を満たしているかチェック
→ 整備は別料金なので注意
車のトラブルを減らすには、車検だけでは不十分で、普段の点検と軽整備が欠かせません。
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