DIYで最もポピュラーな作業「エンジンオイル交換」。
作業自体は単純ですが、意外と落とし穴が多い整備のひとつです。
そして僕はその落とし穴にしっかりハマりました。
そう、
ドレンボルトを“舐めて”しまったのです。
初心者だけでなく中級者でもやらかしがちな失敗なので、
この記事では僕の実体験をベースに、
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どうやって舐めたのか
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なぜそうなったのか
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どう修復したのか
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今ならどう防ぐか
をまとめておきます。
😱 実際に起きたトラブル内容
オイル交換で下に潜り、
ドレンボルトを緩めようとしたところ…
「ガリッ」と嫌な感触。
回らないのに、なんか角だけ削れていく感じ。
嫌な予感がしてボルトを見ると、
ナメてました。角が丸い。
そこからは地獄。
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メガネレンチが空回り
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ソケットもガバガバ
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力を入れるほど悪化
まさにDIYあるあるの泥沼状態に突入しました。
🔍 ドレンボルトを舐めた原因(反省点)
✔ 1. 12角ソケットを使っていた
最大の原因はこれ。
12角ソケットは角が広く噛むため、
固着したボルトには向いていません。
素直に“6角ソケット”を使うべきでした。
✔ 2. そもそもボルトが固着していた
前回交換したショップが
インパクトで「ガチ締め」していた可能性大。
本来は規定トルクで締めるべきボルトが、
明らかに固すぎました。
✔ 3. 工具が安物だった
ホームセンターの安いラチェットとソケットを使用。
精度が悪いため噛みが浅く、
角が滑って舐めやすい状態でした。
✔ 4. 体勢が悪くトルクが斜め方向にかかった
車高の低い車だったため、
手が斜めに入り、
ソケットも完全に水平に入っていない状態。
この “斜め力” が舐める決定打になりました。
🛠️ どうやって解決したか(レスキュー編)
✔ 1. ボルトの角にフィットする「ウォブラーソケット」を利用
通常のソケットが滑ったため、
舐めたボルト専用の締め付け救出ソケットを使用。
ガッチリ食いついてくれたおかげで、なんとか回せました。
✔ 2. ボルトは当然新品に交換
ドレンボルトは数百円。
新品にしたほうが安心。
ついでにドレンパッキンも新品へ。
✔ 3. オイルパン側のネジ山を清掃
金属カス(削れた鉄粉)がネジ穴に残っていたので
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ブレーキクリーナー
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綿棒
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エアダスター
これらで清掃。
ネジ山を傷つけていないかもチェックしました。
※幸いオイルパン側は無事!
🧰 再発防止のために心がけていること
✔ 1. 固着ボルトには必ず6角ソケット
迷ったら6角。
固着気味なら絶対6角。
✔ 2. 工具は良いものに投資する
精度の高いソケットは舐めづらい。
KTC
nepros
SIGNET
DEEN
などはDIYでも十分手が届きます。
✔ 3. 締め付けにはトルクレンチを使う
本来の規定トルクは
30~40Nmあたり(車種により違う)
なので、強く締めすぎはNG。
「安心のために強く締める」はむしろ危険。
✔ 4. 寝転んだ体勢で無理に力をかけない
ジャッキアップ+ウマで作業スペースを作り、
水平に力をかけるようにしています。
🌟 今回の失敗で得た教訓
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ドレンボルトは“舐めやすい部品”だと知っておく
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ボルトが固い=無理に回すと高確率で舐める
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12角より6角
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工具の精度は重要
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DIYは体勢で失敗することがある
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ヘタに粘るより、専用工具を使ったほうが早い
オイル交換は簡単なようで奥が深い。
この失敗以来、僕はかなり慎重になりました。

