パワーウィンドウの動きが遅くなってきたと感じたら、それは単なる経年劣化だけでなく、トラブルの前兆かもしれません。特に雨の日や急いでいるときに開閉がスムーズにいかないと、意外とストレスになりますよね。
この記事では、パワーウィンドウの動きが遅くなる主な原因と、それぞれの対処法を詳しく解説していきます。DIYでできる応急処置も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1. パワーウィンドウの動きが遅くなる主な原因
遅くなる原因は、大きく分けて以下の4つです。
① ガイドレールの汚れ・潤滑不足
ガラスを支えるレールやゴムの部分に汚れが溜まっていたり、グリスが切れていたりすると、摩擦が増えて動きが重くなります。特に長年メンテナンスしていない場合は要注意。
対処法:
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ゴムやレール部分の汚れを拭き取り清掃する
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シリコンスプレーをガラスの接触部分に吹きかける(ゴムに優しいタイプを使用)
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可動部分にウレア系グリスを薄く塗布
※塗りすぎると逆にゴミを巻き込みやすくなるので、適量を守りましょう。
② モーターの劣化・負荷増大
モーター内部のブラシが摩耗したり、負荷が増していると、回転力が弱まり動きが遅くなることがあります。
見分けるポイント:
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手で軽く押すと少しスムーズに動く
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一度下げるとしばらく動かない(オーバーヒート)
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「ウィーン」といった異音がする
対処法:
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バッテリー電圧を確認(低電圧なら補充電・交換)
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モーター単体で動作確認(必要に応じてリビルト品か新品へ交換)
目安として、10年以上経過した車はモーター寿命を迎えている可能性が高いです。
③ スイッチ・配線の接触不良
スイッチ内部の接点が酸化や摩耗により、電流が流れにくくなっている場合もあります。特にサブスイッチ(助手席や後部座席)は劣化が早い傾向があります。
対処法:
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運転席スイッチから操作してみる(サブスイッチとの違いを見る)
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スイッチを数回連打して動作が改善するか確認
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分解して接点復活剤で清掃 or スイッチごと交換
スイッチ交換はDIYでも簡単で、部品代も数千円程度と比較的安価です。
④ バッテリーの電圧低下
パワーウィンドウはバッテリーから直接電力供給を受けているため、電圧が12Vを切ると動きが悪くなることがあります。
見分け方:
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エンジン停止中は動作が遅く、エンジンをかけると速くなる
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他の電装品(ライトなど)も暗くなる
対処法:
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エンジン始動後に再確認
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バッテリー電圧をテスターで計測(12.4V以下なら要注意)
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3〜5年以上経っていたら交換を検討
2. 応急処置として試せる方法
突然ウィンドウの動きが遅くなった場合は、次の方法で一時的な改善が可能です。
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レールやゴム部分にシリコンスプレーを吹きかける
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エンジンをかけた状態で操作する(電圧安定)
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スイッチを数回連打してみる
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窓ガラスを手で軽く支えながら動かす
※応急処置はあくまで一時しのぎです。再発する場合は原因を特定して修理しましょう。
3. 放置するとどうなる?
パワーウィンドウの動作が遅いまま使い続けると、以下のような不具合に発展する恐れがあります。
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モーターの過熱や焼き付き
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スイッチ焼損
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ガラスの斜め動作や脱落の危険
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雨天時に窓が閉まらないといった致命的なトラブル
早めに点検・対処しておくことで、部品代や工賃を抑えることができます。
4. まとめ|パワーウィンドウが遅い時は早めの対処を
パワーウィンドウの開閉が遅くなる主な原因とその対処法をまとめると以下の通りです。
原因 | 主な症状 | 対処法 |
---|---|---|
ガイドレールの汚れ | 摩擦増大で動きが鈍い | 清掃&シリコンスプレー塗布 |
モーターの劣化 | 力が弱く異音あり | モーター交換・バッテリー点検 |
スイッチ接点不良 | 反応しにくい・動いたり止まったり | 接点清掃または交換 |
バッテリー電圧低下 | エンジンOFF時に特に遅い | バッテリー補充電・交換 |
動きが悪いと感じたら、「清掃+スプレー処理」から始めてみましょう。それでも改善しない場合は、モーターやスイッチの交換も視野に入れてください。
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