スライドドアは開閉の便利さからファミリーカーを中心に広く採用されていますが、構造的に異音が発生しやすいという弱点もあります。この記事では、異音の原因と具体的な対策をDIYでもできる内容を中心に解説します。
【原因別】スライドドアから異音が出る理由
1. レールやローラーの汚れ・摩耗
スライドドアはレールとローラーを滑らせて開閉します。そこに砂やホコリが蓄積したり、パーツが摩耗したりすると、「ギー」「ゴロゴロ」といった異音が出やすくなります。
2. 潤滑不足(グリス切れ)
金属同士が擦れる部分にグリスが乾燥すると、異音だけでなく滑らかさも失われます。特に車検時以外でメンテナンスされていない場合は、潤滑不足の可能性大です。
3. ヒンジやガイドの緩み
スライドドアの上下や支点を支えるヒンジ・ガイドがガタつくと、走行中や開閉時にカチャカチャと異音が出ることがあります。
4. ドアの歪みや建付け不良
縁石や段差でボディに衝撃が加わると、スライドドアの建付けがずれて異音の原因になります。ドアの閉まりが悪い、すき間が不均等なら要注意です。
異音を防ぐ!DIYでもできるメンテナンス方法
● レールやローラーの掃除
乾いたブラシやエアダスターを使ってレールの砂やゴミを除去しましょう。汚れが固着している場合は中性洗剤で優しく拭き取り、よく乾燥させてから潤滑剤を使います。
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● 潤滑剤の塗布(グリスアップ)
ローラーや可動部にシリコングリースまたは専用スプレーを薄く塗布します。ホコリを吸いやすいリチウム系グリスやオイル系は避けるのがポイントです。
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● ボルト・ナットの増し締め
ドアヒンジやガイドのネジ・ボルトを緩みがないか確認し、トルクレンチなどで適切に締め直すことでガタつきを防げます。
● 建付け調整(プロ依頼も検討)
ドアが傾いて閉まりが悪い、明らかに干渉している場合は、自分での調整は難しいためディーラーや整備工場で見てもらうのがおすすめです。
電動スライドドアの故障と対処法
電動スライドドアは利便性が高い一方で、構造が複雑なため故障リスクも増加します。
【主な故障パターン】
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モーター故障:突然動かなくなる(修理費 30,000〜80,000円)
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スイッチ・センサー不良:反応しない、開閉が途中で止まる(修理費 10,000〜50,000円)
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ワイヤーの切れ・緩み:引っかかる、動作が不安定(修理費 20,000〜60,000円)
【予防と対策】
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異音や動きの違和感を感じたらすぐに点検
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無理な手動操作は故障を悪化させるため避ける
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年に1〜2回は可動部の清掃と潤滑を実施する
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まとめ
スライドドアの異音は「メンテナンス不足」や「パーツの摩耗」が主な原因です。定期的な掃除と潤滑を心がければ、DIYでも十分に対策可能です。異音がひどくなる前に、一度チェックしてみましょう!
